おはなし会 おおいたの子どもの食を考える

「給食について知ろう、話そう、提案しよう」inおおいたオーガニックフェスタ

          実施報告

おかげ様で終了致しました。少し長いですが報告致します。

2014年11月23日(日)13:30~15:00 ホルトホール大分201会議室
おおいたOrganicMarket
「おおいたの子どもの食~給食について 知ろう 考えよう 提案しよう」in おおいたオーガニックフェスタ
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出席者は35名でした。
座談会方式で円になって自由に給食のことを話し合う、という形式にさせて頂きました。司会の私が不慣れなもので出席の方全員に助けて頂きました。

思った以上にいろんな立場の方がお越し頂いていて、真剣に意見を投げかけ、提案して頂きました。

「いつも保育園には季節の食べ物の匂いがする。先生方で週に一度のパンを作って下さったり、時にはお茶も炒って手作りされていたりする。献立がいつもおいしそう」

保育園の園長先生は
「我が子に食べさせたい食事、また美味しく食べられるようによく遊んでよく寝て生活リズムも大切にしています。食べ物の内容も大事ですがその食べる環境や状況も大事だと思います。」

「考えた結果、子どもにはお弁当を持たせています。出来るだけ献立表の内容に近いものを考えて作りますが、献立自体がよくわからないことがある。麺とパンが両方あったり、作りにくいことや量が適正なのかも疑問がある。」

現場にいた元小学校の先生
「とある食材を無理せずに食べなくても良い。と生徒に伝えた途端、大問題になった。言いたいことや伝えたいことを言うにはやめてからでないと身動きできないと知りました。」

「アレルギーがある場合はあらかじめ診断書を提出する必要がある。
そこで牛乳等が対象ならその分のお金が返金されることもある。」

「保護者が自分の子どもに食べさせるものとそうでないものを判断できる。」

「ある自治体は給食の有機食材の割合が15%達成。もちろん給食費の負担の金額も最終的には関係してくる。ある程度抑えた価格で安定的な量をそろえることも必要。学校給食会の役割はそういうところもあると考えられる。」

「保育園の見学に行ったら1歳児にチョコレートなどの市販の袋菓子を出された。教育メソッドには熱心な先生が食と子どもの体と心の影響に関して全くの無関心か知らない。保育士や栄養士の教育課程にも提案できることがあるのではないか。」

「大学で栄養士の勉強をしているが、大学で栄養士として学ぶ常識とそうでない考えの矛盾に日々直面している。結局化学的根拠というものが常に問われる。それを出さない限りは違う考えは認められない。」

「化学的根拠のデータの出し方も問題がある。」

「材料の質を上げるという前に、食べること、食べ物に対しての教育も必要だと思う。子どもから保護者を変える弁当の日などももっと積極的に取り入れては。」

「給食に不安を感じる保護者とそうでない人の意識の差は開く一方で発言に気を付けないと異端者扱いされる。変わった人になってしまう。子どもが学校に行っている以上それは避けたいので結局何も言えない。」

「むしろ開き直って変わった考えをもっています、ときちんと説明する方法もある。うちの方針としてはこうです。よろしくお願い致します、と。」

「少数意見も大事。むしろ違った考え方を持つ人が集まると学校も配慮してくれることがある。東京の学校では人種も違う宗教も違うとなった時にそれぞれに対応せざるを得ない。そこにもヒントがあると思います。」

「最終的には行政がかかわってくることになる。行政マンの中にもなんとかしたいと思っている人は沢山いるけれど結局数が大事。数や世の中の大勢というものがないと動きつらい。」

「子どもの様子が変でイライラしたり、キーキーしている子が多い。家庭の食生活も乱れている。給食だけでなんとか栄養を賄っている子もいる。そのためにも栄養価だけに偏らない給食が必要。」

「献立そのものに違和感を感じないか疑問。味噌汁と牛乳の組み合わせとか。」

「栄養士になるための課題で一か月の献立表を作りますが、難しい。
献立のレパートリーが尽きてしまう。それは学校に入ってから教わることではないので、それまでの食生活によるところが大きいです。」

「給食についての運動をしたことがあります。でも本当に関心がある保護者とそうでない保護者がバラバラです。そしてそれぞれの立場で頑張っている関係者もたくさんいます。センターの調理員さんの一生懸命な様子を見たら何も言えなくなってしまったことがあります。」

「お弁当を持たせることに対しても葛藤があります。他の子どもや先生方に対しても、子どもに対しても。でも子どもを同じものが食べられなくてかわいそうと思ってほしくない。お弁当を持たせることはお母さんが食べ物は体を作ることを知っていて我が子のことを考え抜いて覚悟を決めた、愛情が詰まったものだと思ってほしい。」

いろんな立場の方が率直に意見を言って下さいました。
遠方から来て下さった方も、大分以外の状況もお話して頂きました。
いろんな問題があり、関わる方が多く、参加された方の名前、住所、写真は一切公表はしないことにしています。

「思っていること、考えていること」が公の場で言えないというのは
かなりおかしい世の中になっていると思いますが、でも今に始まったことではありません。
参加して下さった方の視点は大きく広く、自分の子どものことだけではなく、全体をどうするか、どう変えていくかでした。
私が一年かけて有機農業の方に学んだ姿勢です。部分でなく全体、を考える全てがつながっていると考えることが大事だと思います。

同じ釜の飯を食べる、ことも割と大事なことのように思います。
給食が誰にとっても安心して食べられるものであったら、お弁当を持たせることに悩む母親も子どもも先生もいなくなるかもしれない。

苦しい思いをしている人は沢山いるので、よい方向に知恵を出し合って変えられたらと思います。

今までいろんな立場の方がかかわるマーケットなので話題を避けて来た放射線による内部被ばくの問題も正面から向き合っていく時期に来たと思います。

関心や疑問を持つ人を大分で増やさないと大変なことになると思います。

オーガニックマーケットでやれることは限られていますが、話す「場所」を作ることが出来るのではと思います。
そしてオーガニックが当たり前の日常を目指してきましたがもっと給食については「地産地消100%」を達成できればと思います。

それが大分の子どもを守ることにつながっていくと思います。

ただ、「反対運動」は絶対にしません。広がらないし敵対に余計なエネルギーを使います。そうではなくいろんな立場の方が協力しやすいように提案していくことがマーケットらしいかな、と思います。

会場の窓から見るオーガニックフェスタの様子が、「平和な村」の空気を醸し出していてなんだか見ていて泣けました。
理想郷がここにもうすでに実現しているではないか、ともふと思えました。

勇気をもって参加下さった皆さんありがとうございました。
心から感謝いたします。
これから一緒にどうぞお願い致します。