小麦収穫祭!新小麦を味わうワークショップ 実施報告

2013年7月27日 土曜日 

小麦収穫祭 新小麦を味わうワークショップ

大分県産・有機小麦・自然農小麦をhibinoパンで味わう

 

無事終了致しました。

思い起こせば去年ものオーガニックマーケットの初回に向けてhibinoさんに

「大分県産のオーガニックの小麦100%で砂糖、乳製品、卵抜きでパンを焼いてください」と

お気軽にお願いしたのが始まりです。

そんなパンどこにも売ってなかったから。

またまたhibinoさんも「いいですよ!やってみます。」と爽やかに応えてくださってチャレンジして

頂きました。そんな大変なことになるとは思わず・・・。

 

結果、大分県産100%、無農薬無化学肥料の小麦100%の小麦でパンは焼けませんでした。(卵・砂糖・乳製品なしの部分は全く問題なく焼けます)

 

hibinoさんには何度もチャレンジして頂いて、本当に予期せぬことが次々と起こりました。

知らなかった!ということがありすぎて驚くことがしばしばでした。

 

小麦とパンを通じて初めて知った事を感心がある方と分かち合いたい、と思って今回のワークショップを実施することになりました。

パンをこよなく愛する人、小麦の生産に携わる人、この驚きを伝えたいと思いました。

 

お料理ワークショップでもないし、時間内に何かを完成させるわけでもないので

参加された方が満足して帰って頂けるか心配でしたが、hibinoさん、是恒さんのアイデアと

経験から出た言葉で、内容は盛りだくさんになりました。

 

 

内容は下記の通りです。

 

hibinoさん是恒自然農園 是恒和恵さんの自己紹介

新小麦提供 森田ファームさんの紹介

 

小麦について考える契機になったこと

大分県産100%・無農薬無化学肥料の小麦粉でパンが出来なかった件

 

強力粉と薄力粉の見分け方クイズ

参加の方の自己紹介

 

hibinoさんより

小麦粉の違い(強力粉・中力粉・薄力粉)

小麦の品種について(ミナミノカオリ・農林61号・ハルヨコイなどなど・・・)

粉と粒の違い 小麦を茹でて食べてみる

 

是恒さんより

小麦栽培の仕方

耕作スケジュール・収穫後の管理の仕方(タイミング・天候・収穫量)

※梅雨時の収穫のタイミングをどうやって判断するのか?
是恒自然農園ならではのやり方 種の自家採取から製粉までするわけ

 

収穫から製粉、製パンそして食べるまで

挽きたての重要性 粉の酸化について

電動石臼で挽いてみよう 挽きたての香り・味を知る

今年初収穫!竹林畑さんのハルヨコイも挽いてみよう


パンで味わってみよう

使った小麦の特徴・パンになってからの違いについて

 

hibinoパンの大事にしていること・目指す目標

 どんなパンを提供していきたいのか 主食になるパン お菓子のパンとの違い

 ハード系のパンの楽しみ方

 天然酵母の紹介 酒種酵母の紹介 味わってみる

 

おおいたのパンを考える

パンを作る人+生産者の結びつきの重要性の提案

小麦の品質とは?

 

栽培から製粉まで 大分県の小麦を取り巻く環境について

質問・感想 お土産(hibinoさんのパン 是恒さんの今年の新小麦農林61号挽きたて)

 

 

 

参加の皆さんは10名です。

パン屋さん、

湯布院の有機農家 竹林畑さんご夫妻、

新規就農を目指している方

カフェを経営されている方

hibinoさんのパンに興味ある方

「食」全般について興味関心のある方

いろいろです。

 

最初のクイズ、

強力粉と薄力粉の違い

皆さんで実験中です。

 

 

小麦を茹でたものを味わっています。

意外に美味しい!

でもパンはやっぱり別格です。

 

是恒さんの説明

いつも情熱を感じます。

 

hibinoさんとの掛け合いも

面白かったです。

 

是恒さんが持参されたドイツ製の

電動石臼です。

3台をフル活用されています。

 

 順番に挽いてみて

 200gづつお持ち帰りです。

 今年の農林61号中力粉の全粒粉です。

 

 挽きたての香り。

 

 

その中どうなってるの?

のリクエストに応えて石臼の中身を

解体して頂きました。

微調整が必要な繊細な道具ですが

長い付き合いなので大丈夫と言ってくださいました。

 

 

本当に石臼です!

石の表面を触らせて頂きました。

 

竹林畑さんのハルヨコイも

始めて製粉!

 

何度も香りをかいで確かめていた

竹林さんご夫妻。

 

「粉になった!」と感動されていました。

その二人のシルエットが

ミレーの絵みたいで忘れられません。

 

さあ、新小麦の試食!

是恒さんの南部小麦100%

森田ファームさんのミナミノカオリ+農林61号ブレンド

hibinoさんのミナミノカオリと是恒さんの農林61号ブレンド

 

是恒さんの農林61号スコーン

 

 

 

試食しながら盛り上がる盛り上がる・・・

 

hibinoパンの秘密、

酒種酵母です。

 

酵母を味見。

発酵している!お酒の風味が!

 

 

 

 

 

 

膨らんでいます。

小麦が違うと色も違います。

 

 

外のふすまが多いと色も違います。

でも小麦の玄米食?

皮に栄養があるのは米も小麦も一緒です。


ワークショップ、

座学にならないように意識しましたが

皆さん積極的に発言されていました。

 

参加の皆さんでの交流も生まれたみたいです。

 

会場に飾られたヒンメリ。

フィンランドの収穫を祝うモニュメントです。

納屋などにつるされます。

 

臼杵産の麦わらで作られています。

 

提供はギャラリ アングルさん。

本当に丁寧に作られています。

 

お星さま・・・。

 

アングルさんのヒンメリ「作品」

お預かりして一部販売しています。

 

小麦の文化とかパンの文化とか

うどんの歴史とか

思いを馳せることが出来る素敵なオブジェです。

 

アングルさん、ありがとうございます!

 

 

ワークショップのお土産。

今年の収穫の思い出にもなったらいいな。

「今まで、膨らむというかっこいいパンを求めてきたけれど、それに加えて風味や香りや味は

膨らみを追求しなくても、何か認識を改める部分も必要」という発見もされていたhibinoさん。

 

ワークショップを終えて、とても感動しました。

hibinoさん、是恒さんという本気で「食べ物」に携わる方がいる、ということ。

「本物」を作ろうと努力されている方、大分県にはそんな人材がいることに感動しました。

 

そしてもう一つ、参加して下さった皆さんの反応にも感動しました。

ひょっとしたら小麦の生産には向いていない九州という土地で、ものすごく知恵を絞って

栽培・管理・製粉されている生産者の事を知ってもらえたら。と思って始めた企画でもありました。

 

生産者の姿に、是恒さんのお話に、hibinoさんの目指すところに、おんなじように驚きと感動をしていただいた参加の皆さん。

「伝わる」ということがこんなにも嬉しいことだとは知りませんでした。

 

「感動が伝わりにくい顔」と人からよく言われますが、今回も多分、そうだったと思います。

でも、ワークショップが終わってから心の芯の部分にずっと熱いものが残りました。

 

オーガニックマーケットを通じて伝えたいことが沢山あります。

そして確実にそれを受け止めてくれる人がいる、という希望が持てた会でもありました。

 

ご参加の皆さん、hibinoさん、是恒さん、心からお礼を。

そしてお気づきの点がありましたら率直にご指摘下さい。

 

これからもどうぞよろしくお願い致します。